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建築革命宣言!沖縄で取り組むオープンシステム4
  「CCI」 2007年5月号 「品質・価格で納得のマイホームを実現しました」オープンシステムで建てた施主の声を紹介します。 /(有)青空建築設計工房 代表取締役 大城 直紀

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続 『建築革命宣言!』 〜オープンシステム/ピュアCMに挑む建築士たち〜

沖縄で取り組むオープンシステム4



「品質・価格で納得のマイホームを実現しました」
オープンシステムで建てた施主の声を紹介します。


寄稿
有限会社青空建築設計工房
代表取締役
大城 直紀 氏




●オープンシステムとの出会い


仲間さん:
家づくりを考え始めたのは2年前の10月ごろ。最初は中古住宅を買おうと考えていた。何件も見るうちに暮らしやすい間取りなどを考えるようになり、やはり新築にしようと。オープンシステム(以下、OS)を知ったのは図書館で見つけた本がきっかけ。OSを考案した山中省吾氏の「価格の見える家づくり」に良い印象を持った。ほかの設計事務所を訪ねる前に、まずはOSに取り組む設計事務所を訪ねてみようと思った。

ちょうどその時、OSで建てた家の見学会が開かれるのを知って見に行った。家の形だけじゃなく、家づくりの進め方や完成後のメンテナンスのことまで詳しく説明してもらい「これなら!」と決めた。一般的に家づくりはわからないことが多く、従来の方法とOSがどう違うのかそこから理解していかないといけないので、普通の人なら理解に時間がかかると思う。私の場合、父親が建築業をやっていて、その仕事の内容をはたから見ていて疑問に思っていたことが解消された思いがあった。

ハウスメーカーの広告などで目にする建物の完成と品質についての10年補償、オープンシステムではどういうふうにしているのかという疑問が生じたが、それについても解消できた.

池田さん:
子供たちの誕生とともに家づくりを考えていた。最初は中古住宅を買ってリフォームしようと思っていたが、購入金額とリフォーム金額の合計を考えると、新築で建てる値段とさほど変わらない。ほかの人が住んでいた家を自分たちに合うようにリフォームするには、だいぶ金額がかかることを知った。

実家の隣の土地を使わせてもらえることになり、自分たちのライフスタイルに合ったものをイチから建てようと新築することにした。OSは依頼した設計事務所に友人がいて、安く質の高いものが建てられるとの勧めもあって。必要なもの一つひとつを自分たちで選べるところが大変そうだけど「いいか」と思って決めた。

最初に見積もりの金額が出てきて、それがハウスメーカーだった場合と比較したものを見せてもらったときに、一気に理解が深まった。

黒島さん:
街で見かける看板や広告で青空建築設計工房の名前を見ていた。知人から「OSで家を建てている設計事務所がある。家を建てるのなら、話を聞いてみたら」と勧められたのが青空建築設計工房のことだった。OSと聞いたときに、オープンハウスをよくやっている設計事務所なのかとも思っていた。

まったくどんなものかピンとこなくて理解できなかったから、勧められても行かないと決めていた。だから最初はハウスメーカーの展示場をよく見に行っていた。

その後、妻や友人たちの話などを通して「じゃあ訪問してみよう」ということになった。実際に訪問して担当者から「家づくりにかかる原価をすべて見せます」という話を聞いても「ウソでしょう」としか思えなかったのが正直なところ。私も物を仕入れて売る仕事をしているので、そうした流れは理解している。

通常は原価に経費やマージンを加えて企業の利益が生まれる。その原価をお客さんに見せるなんてありえないと思った。本当に信じられなかったから、だいぶ突っ込んで聞いていたと思う。そんな私に細かく教えてくれて、それを聞いてやっと納得して決めた。それが安心感につながった。


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●オープンシステムの家づくりを通して


 
仲間さん:
OSでの家づくりの特徴は材料や設備、工事をする会社をすべて自分で選ぶことだと思う。うちは内部に多く木を使っているので、材木選びに時間をかけた。

この材料はどこの部分に適しているとか、材木屋さんでいろいろ教えてもらいながら吟味。通常なら施主が材木屋さんと話をすることなんてないだろう。自分がこだわりたいものにとことんこだわれる仕組みだと実感した。

うちの場合は木材だった。家づくりが進むにつれて、どんどんいい家にしたいと一生懸命になる。設計期間7カ月の間に打ち合わせは大小含め100回以上。何か思いついたら担当者に即電話、とても中身の濃い期間だった。

池田さん:
うちは子供たちの様子がどこにいてもわかること、人が集まれる場所をつくること、サンシン(三線)を弾きながら泡盛を飲む縁側をつくることがテーマ。和室横の廊下は建築現場用の足場板を加工して床材にしたもの。

素材、設備、工事の金額を見ながらいろんな組み立てをして進んでいった。選んで決める作業は大変だが、形になっていくのを見るのは楽しい。思い入れも強くなった。自分が動く分、金額が大きく変わるのは大きな魅力。

最初は何から始めたらいいのかわからない家づくりだったが、選ぶ作業を通してたくさんの知識がついた。もしかしたら、住宅の営業ができるくらいの知識がついたのでは。

黒島さん:
自分で選んだものの積み重ねが家の値段になる。畳の種類、縁の種類、キッチンにしたって細かいところまで自分で選ぶ。

選ぶ作業はとても大変だったけど、自分でチョイスすることがその後の住み心地に関わってくるので真剣になるし、納得する。全部お任せだったなら、こうはいかなかっただろう。

小さいころ作ったプラモデル、まさに実物大のプラモデルをみんなで作ったという感じがしている。その部品一つひとつを自分で苦労して選んだので愛着がある。とても楽しい経験だった。

仲間さん:
全部自分で選べることが金額と品質の納得につながる。基礎や躯体といった見えない部分もしっかりチェックすることができるからいい。
 
黒島さん:
設計事務所との密接な関係を築けて、パートナーとしてやっていけるところもいい。それについて施工業者さん1社ずつと直接契約をしていくので、施工する人たちの顔もわかる。

もしオープンシステムを知らなかったら、2〜3割高く払っていただろうし、もしかしたら実現しなかったかもしれない。

家を建てたいと考える人はたくさんいると思う。あと200〜300万円安くすることができるとしたら、実現できそうだと思う人は増えるのではないか。


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●これから家づくりをする人たちへ伝えたいこと


仲間さん:
家づくりの方法はいろいろあると思うが、選択肢の一つにOSで建てることを加えてもいいのではないか。価格は安くなるが、決して「ローコスト=質が落ちる」わけではない。品質、価格ともに満足でき、何よりもハイグレードな思いがこもる。
 
池田さん:
家について考える時間が増え、完成までは大変だったが、とても楽しかった。完成した今はどこか寂しい感じもする。価格が安く質も良い。納得して選ぶからトラブルにもならない。いろいろ比べてみて、自分に合う方法を選ぶといいと思う。

黒島さん:
ハウスメーカーや建売住宅、分譲マンションなどそれぞれの良さがあるからOSがすべてではないと思う。あちこち見て、それぞれの担当者に質問してみると不透明な部分が見えてくるはず。

それを一つひとつ考えていくといいと思う。こだわりたい人にはお勧め。家づくりの知識がなくても満足する家が建てられる。



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写真3点(写真の説明)

写真1 <仲間邸>
2005年5月完成
敷地面積:198u  述べ床面積:112.2u
構造:鉄筋コンクリート造 2階建て
総工費:1,900万円

写真2<黒島邸>
2004年8月完成
敷地面積:167.07u  延べ床面積:149.17u

写真3 <池田邸>
2005年3月完成
敷地面積:238.70u  述べ床面積:90.62u
構造:鉄筋コンクリート造 平屋建て
総工費:1,400万円(パイル工事費込)


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