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建築革命宣言!沖縄で取り組むオープンシステム3
「CCI」 2007年4月号 仲間が増え「オープンシステム沖縄」設立。ともに向上していくための取り組み…青空設計工房の場合。 /(有)青空建築設計工房 代表取締役 大城 直紀
続 『建築革命宣言!』 〜オープンシステム/ピュアCMに挑む建築士たち〜
沖縄で取り組むオープンシステム3
仲間が増え「オープンシステム沖縄」設立。
ともに向上していくための取り組み…青空設計工房の場合。
寄稿
有限会社青空建築設計工房
代表取締役
大城 直紀 氏
● 沖縄でOSが受け入れられるまで
青空建築設計工房は、2003年にオープンシステム(以下、OS)を開始。今年で4年目を迎えた。
2005年には、株式会社エー・アール・ジー、有限会社 石垣設計室、有限会社 真玉橋設計事務所、有限会社TOP設計室、4社がOSに取り組み始めた。
その後すぐに県内最大手の設計事務所である株式会社 国建が加入。合計6社になった。沖縄でOS仲間が増え、ともに成長していこうという目的で同年5月に「オープンシステム沖縄」を設立した。
沖縄でともにOSに取り組む仲間が増え、「オープンシステム沖縄」が設立できたのには、2004年12月に開催された沖縄県設計事務所協会の定例会でOSについての講演を行ったのが大きなきっかけになったと思っている。
講演を行うことになったのは、協会からの依頼だったが、当時、事務所を開設して10年にも満たない私が大先輩たちの前で講演をするのだから、とても緊張したことは言うまでもない。
私自身、事務所開設時に独自で取り組んでいた分離発注システムや、その後に知ったオープンシステムに取り組み始めたとき、「これから家をつくる人にもっと出会いたい、私と出会って、家づくりを楽しんで欲しい!」と考え、多くの人に自分たちを知ってもらうために、ラジオCMや広告活動などに積極的に取り組み始めた。
同業者の中では「設計事務所がCM(コマーシャル)広告活動をするなんてナンセンスだ!」と言われていたことを行ったことで、周囲からはいろいろなことを言われていた、県内で数多くある設計事務所の中でも「特異な存在」と思われていた。
そういったこともあって、私が取り組み始めたOSについても沖縄県内の主だった団体には、聞く耳など持ってくれないだろうと思っていたのだ。
しかし、私にはOSへの自信と「これはいいものだ!」という信念があった。これから沖縄で家づくりをする人たちのために、多くの設計事務所にも取り組んでもらえたら、どんなにいいだろうと考えていた。
OSに取り組み始めて一年後、協会からの講演依頼。つたない講演を真剣に耳を傾けてくれた大先輩たち。講演後は、OSに興味を示した事務所から「詳しい話を聞きたい」と連絡が入るようになった。2007年1月現在、沖縄県内でOSに取り組む設計事務所は8社になった。
● 仲間とともに沖縄でOSを浸透させる
OSは全国的に統一されたものなのか、というとそうではなくて、各地域でその地域性を生かして展開されているものだ。
沖縄では沖縄の状況に合わせた方法で展開している。
同じOSに取り組む者同士が集まって、組織を作っているのも沖縄ならではのことだろう。
私たちがOSに取り組みはじめてから、沖縄でどうやったらスムーズに進めることができるか、いろいろなことを考え実践してきた。もちろん、すべてが成功に結びついたのではなく、たくさんの失敗も経験して現在がある。
私たちの後に取り組み始めた設計事務所には、私たちが先行してやってきた2年間の実績と資料、データ、ハウツー的な内容のものまで全部無償で提供した。
同じOSに取り組む仲間として「くれぐれもOSで失敗しないで」とも話した。私のスタッフからは、「自分たちが苦労してやってきたものを、簡単に提供するのはおかしい」という意見もあったが、「沖縄でOSに取り組む仲間ができたんだから、仲間と一緒に手をつないでいけば、もっと大きな何かが出来るんじゃないか?」と話したものだ。
本土に比べ、遠く離れた離島県の沖縄。
小さな地域で同じものに取り組む者同士、馴れ合いの集まりではなく、お互いが発展していくように切磋琢磨できる同志でありたい。
その仲間たちが出会う施主それぞれ、一人でも多くの人にOSの意味を理解してもらい、納得し満足できる家づくりをして喜んでほしい。
そういった思いもあるから、一緒に取り組む人たちには、ぜひともそれを理解してもらいたかった。
それまで、自分たちだけではできないことも多くあった。それが「オープンシステム沖縄」という組織になったときに、いろんな可能性が考えられるようになり、チャレンジを実行できるという実感を持った。今後の構想も含め、一緒に話し合い、こういうスタイルでやっていこうということが明確になったのだ。
すぐに利益を上げることだけを目標にするのではなく、まず沖縄でOSを知ってもらい、多くのファンを作る。
そのためにみんなでいろんなアクションを起こそうという方向も見出せた。「オープンシステム沖縄」の設立を記念して、2005年9月に開催したOS講演会もその一つ。地元新聞社の協力も得て、300名余りの方たちにアピールすることができた。
講演会を開催したおかげで、より多くの人に詳しくOSを知ってもらうことができた。
これから家を建てたいと考える一般の方たちはもちろん、同業の設計事務所、施工をはじめとした専門工事業者の方たちにも。そのおかげか、別の設計事務所から、「これ、うちで設計したものだけど、青空さんでOSでできませんか」、もしくは施主が「別で設計させたが、見積もりをとったら予定している予算よりだいぶ離れているので、OSでやりたい。出来ますか?」という少し困ってしまうような話も来るようになったが、沖縄の人々の間に広く浸透してきている証拠なのだろう。
自分たちの周囲だけじゃなく、広い範囲の人たちが目を向けてくれるようになったという実感が持てるようになった。
● みんなで気付き、更なる進化発展を目指す
オープンシステム沖縄を構成している設計事務所は、それぞれが強みを持っている。規模の大きなプロジェクトに強いところ、デザイン性豊かなところ、地域性を取り入れるのが非常に巧みなところなど、それぞれ独自のカラーをもった事務所がそろっているから、それがいい。8社になり、8つのカラーになった。
週に1度は勉強会を行っている。建物のコストやデザインなど、いろいろなことが話題になる。OSに関することでは、マネージメント業務の方法や施主との対応など、私たちが先駆けてやってきたものをそのまま伝えているが、最近では、それぞれの事務所の事例なども上げられるようになり、検討する内容は幅広くなった。
私たちは、ほかの事務所がOSに取り組みながら悩んだり困惑した場合には、その相談にも応じている。その際、ほかの設計事務所から聞きに来るというスタイルではなく、うちのスタッフが出かけて行き、その事務所の内容を確かめながら説明するようにしている。
確かに「そこまでする必要があるのか」という声もあるかもしれない。けれども、実際の状況を把握して解決に導いていくことが、早道になるだろうし、見落としている点に気付くことができるかもしれない。そこの事務所で家づくりが進む施主のことを思えば、当然のことだと思うのだ。
私は「いいもの」は独り占めしていても仕方がないと考える。先にOSに取り組み始めた私たちは、ほかの設計事務所に比べ有利だ。小さな沖縄で、OS仲間を増やさずそのまま独占を続ければ、たくさんの利益を得られていたのかもしれない。しかし、自分たちの進化や発展がない。その状況で満足してしまうことほど恐ろしいものはないと考えるのだ。
仲間と一緒に取り組むことで、自分たちだけでは気がつかなかったことも明確になり、よりよい方向へ改善されていく。みんなの目で気付き、さらなる高みを目指そうというのが組織の良いところだ。
僕らの後にOSに取り組み始めた設計事務所のみんなには、「青空のノウハウがあったから、自分たちが今こんなふうにできているんだ」と感謝してもらっている。そう思ってもらえることを提供できたことに喜んでいる。それで喜んでもらっている施主が増えている、それでいいと思う。
「オープンシステム沖縄」設立から2年。OSで手がけた住宅が次々に完成している。それぞれの事務所は、みな一生懸命だ。最初からみんなが全力で走り出すことができたから、こうした結果が得られたのだと思う。そういうみんなの様子を見て、先に走っていた私たちは、追われているプレッシャーをうれしく感じながら、常に新しいことを考え、取り組んで行く事が出来る、本当に幸せである。
「オープンシステム沖縄設立記念 価格の見える家づくり講演会」
〜こうすればいい家が安く建つ〜
沖縄県内でオープンシステムに取り組む設計事務所6社で、2005年5月に「オープンシステム沖縄」を設立。それを記念して同年9月に「価格の見える家づくり講演会〜こうすればいい家が安く建つ〜」(主催・オープンシステム沖縄)を開催しました。
講演会では、オープンシステムを創案した山中省吾氏がオープンシステムの概要などを基調講演。加えてオープンシステムの会員であり、人気テレビ番組「大改造!劇的ビフォーアフター」でも活躍されていた本間貴史氏(竃{間総合計画 代表取締役)と伊藤道代氏((有)伊藤道代建築設計事務所 代表取締役)がそれぞれの事例を紹介。
講演後は、3人の講演者にオープンシステム沖縄会長の私が加わりパネルディスカッションが行われました。
会場となった沖縄産業支援センター大ホールには、家づくりを考える一般の方たちや建築業に携わる方たちなど300人以上の参加者が訪れ大盛況。
地元新聞紙上でもその様子が紹介されるなど、オープンシステムを広く理解してもらう良い機会となりました。
会場の写真3点(写真の説明)
写真1−パネルディスカッションの様子。右から伊藤道代氏、本間貴史氏、山中省吾氏、私(大城直紀)
写真2−山中省吾氏による基調講演の様子。オープンシステム創案の経緯や概要などが紹介されました
写真3−会場は300人以上の参加者で大盛況。地元新聞紙上でもその様子が紹介されました
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