オープンシステム工事の分離発注で、価格・工程を明確に 施主の思いを隅々まで反映 家づくりの依頼先は、設計事務所やハウスメーカー、施工会社などさまざま。 納得・満足いく家づくりのためにも、自分に合うパートナーを選びたいもの。 今回は、家づくりの新たな形態として注目される「オープンシステム」について紹介します。 |
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一括請負ではなく、分離発注工事種別の費用を完全把握 県内では設計事務所に依頼し、一緒になって進める家づくりが浸透している。オープンシステムも その点では同じだが、工事発注の方法が従来のとは大きく異なる。一般には設計プランがまとまったら、 それを実現するための工事は、工務店や施工会社による一括請負が主流で、その会社から各専門工事業者に 工事が依頼される。しかしオープンシステムでは、施主がそれぞれの工事業者に、「分離発注」し、 直接契約を結ぶ。これにより施主は工事別にかかる金額の詳細がわかり、中間マージンを省くことができ、 その分コスト圧縮につなげることが可能になる。家づくりでは十五〜二十の業種がかかわるが、各工事ごとに 数社に見積もりを依頼することで、業者間の競争による技術向上やコストパフォーマンスが期待できる。 最終的に、これら上がってきた見積もりを建築士と一緒に比較検討しながら決定していくことになる。 |
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計画、設計から管理まで建築士が施主をサポート オープンネット(株)が取り扱う同システムは、全国で300もの設計事務所、 沖縄では七つの設計事務所が会員となっている。県内会員でつくるオープンシステム沖縄の 大城直紀会長は、「プランの選定や工事業者の決定など施主が参加することで、工事内容や 価格など家づくりの工程全てを把握することができる。直接かかわる面が強い分、家づくりの 満足度も高くなるのでは」と説明する とはいえ、専門知識を要する工程も多数。そこで、施主と業務委託契約を結び、計画・設計・ 監理までをサポートするのが建築士。「各業者との契約だけではなく、設計者との打合せの 回数も多く、場合によっては面倒と感じることもあるでしょう。しかし、家づくりの主役は あくまでも施主。重要な部分での意思決定から細かな部分まですべてに施主の目が通るので、 隅々まで思いを反映した満足・納得の家づくりにつながると考えています。」 完成後の保証については、設計事務所が窓口になり、工事を施工した専門工事業者とともに対応。 万が一不具合が生じた場合は、オープンシステム建築補償制度により完成引渡後十年間を補償する。 |
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県内会員 7設計事務所”施主が主役の家づくりを広めたい”と、昨年5月県内のオープンネット会員による 「オープンシステム沖縄」が誕生。現在、7つの設計事務所が会員となっている。 県内でいち早く同システムを取り入れた(有)青空建築設計工房の大城直紀さんが会長を務める。 同システムをうまく進めるためには会員相互の情報交換も重要になるとのことから、 定期的にミーティングを開催したりと、よりシステムの活用度を高めようと奮闘中だ。 オープンシステム沖縄事務局(電話=098・890・7000)
※取材協力・資料・写真提供:巨ツ空建築設計工房 |
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