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山陰中央新報 2004年5月21日(金)
  オープンネット 〜全国279の設計事務所支援〜

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山陰の企業 進むIT化 ●経営が変わる?●
全国279の設計事務所支援
オープンネット 米子市


 住宅メーカや工務店に頼むのではなく、建築主が設計事務所の助言で専門工事業者と直接契約して家を建てる「オープンシステム」。実践する全国279社の設計事務所を支援するオープンネット(米子市米原5丁目)は、この新しい家づくりの手法確立と普及のためにホームページ(HP)と電子メールを駆使している。

 1998年創業の同社は、オープンシステムを実践する設計事務所(会員)のサポート会社で、会員各社の広報営業支援や業務支援、共済会の運営などを手掛ける。設計事務所「山中設計」の山中省吾社長(50)が、システムの創始者で、オープンネット社長も兼ねる。

 HP導入の契機は、山中社長が同システムを考案して間もない96年、大阪府の設計事務所が「オープンシステムを話題としてうちのホームページで紹介させてほしい。少ないアクセス数を増やすための目玉になる」と、米子まで山中社長を訪ねてきたこと。
 同時に「山中さんもやったら」の一言に心が動いた。「ITのプロに任せても思いは伝えきれない」と、オープンネット設立に合わせ、ほとんど仲間うちで自作して立ち上げた。「ワード、エクセルを張り付けただけで格好は悪い。でも、われわれは設計士。やりたいことを自力でやることで思いを伝え、機能が満たせればよかった」と手作りにこだわった。

 創業時8社だった会員が今や279社にまで増えた。各会員がパスワードを持ち、HPのトップページにある「講演会・説明会・イベント」欄の書き込みや自社紹介ページを自由に手直ししている。
 会員専用ページが30種類あり、ノウハウや情報収集ができる。さらに、共通メーリングリストのほか、地域や役割、専門業者などごとに25の限定リストを会員たちは使い分ける。「メールで出されたさまざまなアイデアで、システムは改善してきた。まだ気付かない部分はあり、これからも進化するはず」と山中社長は期待を込める。

 一方で、山中社長は「ホームページやメールはあくまでもツール(道具)。完結できない」と割り切っている。山中社長は、今もシステムの説明や研修会のため全国を飛び回る。「顧客は建築士の顔を見て話をするまでは契約しない。建築士同士の情報交換であっても、最終的には人と人が直接会わないとダメ」。

 とはいえ、同社はまた新しい道具の導入を検討している。ページ中に見積書や建築確認申請書など約60種類の実務書類の作成ソフトを加えようというのだ。
 入力した情報がその後の必要書類すべてに自動入力する仕組み。山中設計が2年前から使うオリジナルで「本来は公開しないもの」だが、「公開することで、もっと良い仕組みが生まれるはず」との思いがあるからだ。

【メモ】
設計事務所などが支払う会費と手数料が主な収入源で、
年間売上高は1億1千万円(2003年8月期)。
現在のHPは
科学技術研究所(東京都千代田区)、
ジャプロ(鳥取県岸本町)の協力で構築し、
アクセス数は1日約400件。従業員9人。
掲載者 オープンネット(株)
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