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『Housing Tribune』vol.233〜2002年12月26日
  企業フラッシュでオープンネットの記事掲載

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設計事務所、住宅着工数が年々倍増

住宅だけでなく大型建築物にも進出

 1999年にオープンネット(鳥取県米子市、山中省吾社長)が公表したオープンシステムによる住宅建築がその数を増やしている。このシステムは設計事務所を仲介して施主が専門工事会社に直接分離発注をかけるもの。参加する設計事務所もここ数年で倍増している。

設計事務所は300社、住宅着工数は350棟に

 オープンシステムは1992年に設計事務所を営む山中省吾氏(現・オープンネット社長)が発案したもの。その仕組みを一言で言えば「元請」を必要としない建物づくりのシステムで、施主が専門工事店と直接契約を結び、建物にかかる工事を分離発注する。設計事務所は設計・監理といったマネジメント業務を担当。これによって、施主は自分の要望にあった建物を明快なコスト構造のなかで実現することができる。

 山中社長がこのシステムの活用を世に広く呼びかけたのが1999年。同年に55社だった設計事務所の数は以降急激に増え、2000年には112社、2001年には210社となった。「2002年では300社近くになる見込み」(山中社長)だ。

 また、それと同時に、1999年に18棟だったオープンシステムによる住宅建築の着工数も2000年には93棟、2001年には190棟となっている。2002年は9月の段階ですでに前年比を上回っており、最終的には350棟を見込んでいるという。参加企業数、住宅数とものまさに倍々ゲームで増えていると言える。

問題はその日のうちにメールで解決

 オープンシステムによる設計事務所のネットワークは、言わば同じ志をもった建築家たちの集まりで、タイトに組織されたものではない。ただ、勉強会などは随時開催しているほか、全国に散らばる設計事務所はインターネットですぐにやり取りができるようになっており、一設計士が質問や相談をメーリングリストにかければ「仲間からその日のうちにたちまち複数のアドバイスが受けられる」(山中社長)体制になっている。

 報酬科はその設計事務所によってまちまちだが工事金額の10〜15%が相場といったところ。一社あたり年間数棟から十数棟の住宅を手がけているという。現在およそ250社の設計事務所が参加しているが、来年まで仕事が埋まっているところは一割ほどある。

個性を出したい顧客から選択される

 オープンシステムによる住宅づくりがエンドユーザーから評価されている理由としては、まず「オープンシステムの内容そのものが知られてきた点」(山中社長)があげられる。山中社長は「価格の見える家づくり」と題した単行本を発行しているが、その実績とも連動して、システムの趣旨等が顧客に理解され始めているのではないかと分析している。

 また、最近の顧客が二極化しでいることも指摘。メーカー系やローコスト系の住宅を求める客層がいる一方、「それでは飽き足りない、個性を出したい顧客もいる」とのことで、後者の客層がオープンシステムによる住宅づくりに興味を示しているという。

ビル建築など事業領域を拡大

 順調な取り組みを進めているオープンシステムによる家づくりだが、最近では住宅づくりだけでなく、ビル建築なども手がける設計事務所が出てきている。同システムでは価格が明快なうえ専門工事業者などそれぞれが仕事に対する一定の報酬科を受け取ることができるので、なかには大手ゼネコンとの受注競争に勝ったところもある。

 今後は、店舗や工場、病院建築にもその事業領域を広げていきたいとしている。
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掲載者 オープンネット事務局
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