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北國新聞 2004年6月19日・9月21日 ■大聖寺駅前 復興■
  瀬戸設計 瀬戸 達 〜歴町センタービル完成〜




大聖寺駅前 復興
■廃業ホテル、私費で再利用■
NPO役員 瀬戸さん ・・・安全面の不安解消・・・


6月19日記事

 加賀市のJR大聖寺駅前の廃業ホテルが、文化活動やふるさと学習の拠点として再生されることになった。歴史的町並み景観の保存に取り組むNPO法人の役員を務める男性が私費を投じて行う。ホテルでは廃業後、無断で人が住み着いたり、壊れた看板の一部が落下しかかるなど安全面の不安が出ていた。地元の商工関係者ば地盤沈下が著しい駅周辺の活性化につながるとして歓迎している。

 再活用が決まったのば加賀市熊坂町にある旧「ホテル・ルネッサンス加賀」。NPO法人歴町センター大聖寺の事務局長で、建築設計事務所を営む瀬戸達(さとる)さん=同市大聖寺南町=が購入した。

 計画では鉄筋コンクリート7階建て(実質地上5階)のビルのうち、宴会場やホールに使われていた1、2階を町のサークル活動や展示会、児童の地域学習の場などに開放するほか、歴町センターの事務局も入る。客室の3−5階は低価格の単身者向けのアパートとして貸し出す。9月からの供用開始を目指し、改装などを含めた事業費は数千万円程度を見込む。

 ルネッサンス加賀ば1979(昭和54)年に開業した。結婚披露宴もできる宴会場を備え、駅前という立地からにぎわったが、98年に廃業した。

 加賀市の玄関口として百年以上の歴史を持つ大聖寺駅も01年からJRの関連会社の委託駅になり、特急の停車本数は上下4本にまで減少した。地元商工団体などが周辺の活性化策を模索したこともあるが、中心商店街の低迷もあって思うに任せないのが実情だ。

 瀬戸さんは「廃業した建物再生のモデルケースにもしたい」と話している。



大聖寺の観光、文化発信を
■歴町センタービル完成■
記念フォーラム 活用策を提言


9月21日記事

 加賀市のJR大聖寺駅前の廃業ホテルを改築した「歴町センタービル」が20日、完成した。ふるさと学習と文化活動、地元住民の交流拠点として利用される。完成記念のフォーラムでは、住民や教員、市内の文化施設職員らがビルの具体的な活用策を提案し、城下町大聖寺の活性化へ機運が高まった。

ふるさと学習や交流拠点

 フォーラムでは、ビル活用策として市内の温泉地や漁港、美術館、展示館など各種文化施設をつなぐアンテナショップの役割を期待する声があったほか、夕市を開いて駅前の交流人口増加につなげる案や駅利用者が待ち時間に気軽に立ち寄り、観光情報を得る場にすることなども提案された。

 第27回全国町並みゼミ大聖寺大会(北國新聞社講演)で基調報告した西村幸夫東大教授による記念講演も行われた。西村教授は、行政主導の公共施設が使用目的やテナント、利用時間などに制限の多いことを指摘し、「歴町ビルは民間の知恵でどんな使い方もできる。全国にも誇れる都市再生の『大聖寺モデル』を打ち立ててほしい」と期待を寄せた。

 ビルは、NPO法人歴町センター大聖寺の瀬戸達事務局長が私費を投じて購入した。1階がホールで、地元のサークル活動の発表の場などとして貸すことを検討、2階の「かたりべ・ふるさと歴史館」は地元ゆかりの歴史資料を展示し、ふるさと学習の場として11月にもオープンする。3−5階は賃貸アパートで、10月からの供用開始を予定している。
 
掲載者 瀬戸設計
関連HP http://www.open-net.jp/site/page/jimusho/japan/hokuriku/ishikawa/seto/

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