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[club 186] Re: 質問なのですが。
 

----- Original Message -----
Sent: Sunday, January 14, 2001 11:49 AM
Subject: [club 186] Re: 質問なのですが。



北海道の今川建築設計監理事務所の今川と申します。
私がいつも考えていることでしたのでメールします。

> 家づくりの専門家の方々に、是非教えていただきたいことがあるのです。
>
> 3年くらい前、某ハウスメーカーの営業部長が言っていました
> 「住宅の寿命は25年くらい、たとえ躯体が大丈夫でも設備が寿命を迎え、進化してい
> る新しい設備に対応できないし、修理をするにも部品が製造終了していてそれも難し
> い。」

躯体(骨組)が大丈夫なら設備の組換えなどで、対応可能かと考えますが。
部分的な仕上げ材を、剥すことで配管等は直せます。
確かに機械部品のストック期間は、7〜8年位と聞いています。
ですからボイラー等は、本体ごと取替えになります。
某プレハブハウスメーカーのリホーム工事を手掛けましたので、
どの工法でも、解体するまで行かなくても手は、うてると思いますが。
基礎と躯体だけ残しても、建て替えよりは、コスト減ですよ。

> 35年前のプレハブ住宅はさすがにもう、ほとんど見かけませんが ここ20年、25年で
> 建てられた住宅はどうなるのでしょう?住む人が子供さんの代になってくると、どう
> なるのでしょう?

北海道でも、築15〜20年位の建物が、立替えになっているのを見かけます。
もったいないと、言うのが率直な気持ちです。
私の家も築17年ですが10年位前に増築したときに、外装貼り、屋根葺き替え、その後
設備機材は、
暖房、給湯ボイラーの取替えくらいで現在に至っています。(床下で給湯管の腐食ピ
ンホールの漏水が一度ありましたが)
*2000年夏屋根(トタン葺き)ペンキ塗り済み。
基礎と断熱にポイント置いて建てたので某ハウスメーカーが言う寿命25年以上+10〜
15年以上は現役でしょう。
私がお客様との打合せで力点を置くのは、長い間使う家なのでメンテナンス等可能な
状況かなどの話です。
直し易い状況に造ることも、重要だと私は考えています。

> 全てこのままゴミになるのでしょうか?あまりにも膨大な量だと思
> うのですが。このサイクルが繰り返されるのでしょうか?

しばらくは、繰り替えされるでしょうね。
耐用年数について真剣に考えている業界人は少ないと見ています。
ゴミが増える捨て場が無いと言う問題以上に社会資本(住宅)の短命化は、日本に
とっても大きな弱点だと思うのですが。
ですから造る時の方向性が重要では、ないかと考えます。
耐用年数が2倍になれば別な処にお金を使えます。
住宅ローンの繰り返しで一生を終りたくないですよね。

> 家を建てている専門家の方々
> はどのように考えているのでしょう?無知な私には疑問が膨れるばかりで・・

個人的な考えで述べましたが、これは木造だけの問題ではなく、コンクリート造等に
もいえることです。
札幌市の市営住宅(4〜5階建て)コンクリート造の空き戸が、700〜800戸在るそうで
すが、市は積極的な入戸は進めず、
30年経過するのをまって、解体するそうです。
それでいいんでしょうか?ダメですよね。
私も今後関わり在るものには、その点こだわっていくつもりですが。
ご質問大変ありがとう御座います。
これからも業界内だけの常識 → 世間の非常識について、御考え在ればお聞かせ下
さい。
寒い北海道より(本日の外気温-18.5度でした。)

> 皆さんはどのようにお考えでしょう、よろしければお聞かせ下さい。
> 宜しくお願いします。
>
>
> --- とみた@大阪 ---
>
>
>
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