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[club 168] 高断熱高気密住宅
 

----- Original Message -----
Sent: Wednesday, December 06, 2000 7:45 AM
Subject: [club 168] 高断熱高気密住宅


小西さん、クラブのみなさん、こんにちは。
岐阜の田口と申します。
当社も高断熱高気密住宅を7年前から推進しており、北海道へも
何度もいきました。よろしくご指導おねがいいたします。

>> 断熱に関しては建築に携わるもの全てが興味の
>> ある部分で皆相当研究しているはずです。
>> しかしこの事はあまりにも大きな問題だからです
>> さらにmlにコメントするのは日本と言う細長い
>> 土地で地域環境の違いがあまりにもあります。

確かに。断熱が良いことには異論がないと思いますが、気密に
対しての認識が低いというか、誤解されている方が多いのが
気になります。

当社は岐阜の南部ですので、冬はマイナス2−3度程度、
夏は40度近くになる地域です。湿度も高く夏がつらい地域です。

>> 断熱だけに限定すると構造的にも間取り的にもシンプル
>> な方が設計通りの結果が出るとは思います。

そうですね。間仕切りが温度ムラの原因となるので、開放的な
間取りが良いのですが、どうしても2階は個室になりますので
間仕切りが多く、空調が難しいですね。

>> 断熱構造は2種=気密化ツーバイか複合工法にGW内断熱と
>> 高性能フェノール外断熱の2方法行っています。

内断熱と外断熱を行っているようですが、性能の件と、人工数や
コストの件の比較はどのようでしょうか?

>> 外断の場合旭化成のネオマフォーム
>> 壁60mm屋根120mmを使用しています

この秋に発売されたすごい断熱材ですよね。当社でも1月くらいから
サンプルやカタログをとりよせて調査していますが、なかなか良い
ものです。値段もウレタンに比較しても同等ですよね。

>>    と言うようにバカみたいに気密断熱しています。

はい、当社でもFPの家は北海道仕様で作ってますし、
オリジナルで岐阜仕様の高断熱高気密住宅も建築しています。
FPの家は坪50万、オリジナルは坪43万円程度です。
気密数字は共に1程度で最高には0.4程度の記録もあります。

>> 暖かい地方でこれほど気密してまどを昼間あけないで入ると
>> 脱水症状で倒れてしまいます。気密は2〜3cmくらいで
>> 十分かと思います、

気密が2−3でも自然換気は望めないので換気システムは
必須のものですよね。機械換気を入れたくないと言う単純な
希望もお客様にあるのですが、では気密を10くらいにするとか、
スカスカ住宅をどうやって作るのかというのが逆にわかりません。

やはり、暑い、寒い、ムシムシするとき、風の強いときなど、
騒音がひどいときなど、外部環境が悪いときは窓を閉めて
外部と隔離したいのですから、この時に気密という性能が
効果を発揮しますね。気密性能が良い方が効果が高いです。
ですから、建物構造は気密を高くしておき、環境が良いときは
窓を自由に空けて、外気をとりいれればよいのであって、
窓を閉めていても、外気が自由に大量に入ってくる住宅には
疑問なのですが、いかがなものでしょうか。

>> 換気システムの他にパッシブ換気もありますしその他の換気方法
>> がありますが間取り、外観、空間、などさまざまな制約が
>> 考えられます。

当社では第3種換気システムを使用しています。
アルデ、ガデリウス、ナショナルなど、いろいろ使いましたが、
現在は三菱で行っています。


>> あと木材での断熱のお話ですが
>> 木材の熱伝導率は良い物で熱伝導率0.12W/m・k
>> 一般的な断熱材とは一桁違います。

そうですね。外断熱の会社では木材は断熱材ではないと、内断熱を
批判していますよね。熱欠損があると・・・・

>> 残念ながら北海道では反対に熱橋体としての部材に
>> なってしまいます。
>> ツーバイでは完全に表面結露します

へえ〜。北海道ではツーバイの木部が結露することがあるのですかあ。
マイナス20度が何日もつづくと、そうなるのでしょうねえ。
ツーバイの厚さが89ミリで、ボード類をいれると114ミリの厚さですが、
やはりダメなのでしょうか。
FPの家は札幌からの発祥ですが、いまはツーバイだそうですが、
そのような報告は一度も聞いたことがないのですが、具体的事例や
データーがありましたら、教えていただけるとありがたいです。

>> 断熱の面も含めて建物を総合的に計画する必要があり
>> それはその地域の建築士の判断が必要かと思います。
>> オープンネットのメンバーは皆素晴らしい知識と経験を
>> 持っています
>> お近くのメンバーと御一緒に夢の実現をかなえてください。

はい、私も7年やってきましたが、なかなか奥が深くて
難しいです。特に温暖地では、冬は全く簡単です。
それよりも、夏の対策が難しいです。日射遮蔽を怠ると
逆効果がでてしまうことがあります。また、屋根の断熱を
相当暑くしないと、2階が暑くなります。
まだまだ、改良が必要と感じています。

これからも、よろしくおねがいいたします。
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